《代表挨拶》

　「素数大富豪」というゲームは、必ずしも万人受けするゲームではありません。特に算数や数学に苦い思い出がある人は、「素数」と聞いただけで自然と一歩引いてしまうかもしれません。しかし、願わくばそこでグッと踏みとどまり、このゲームについてもう少しだけ知ってほしいと思います。

　素数大富豪には、考案されて間もない頃から「素数との出会い系ゲーム」とのキャッチフレーズがつけられています。それは、素数大富豪で遊ぶと自然と素数を知り、覚えてしまうことに由来します。その影響は、素数大富豪をプレイしていない時、例えば街を歩いていてその数を目にしたときに「あ、これは素数大富豪で出会った素数だ」という形で日常の中に現れます。この時、私たちが抱くのはまさに「素数大富豪で出会った素数に再会した」という感覚です。この感覚は、素数大富豪をプレイしたことのある人の多くが経験しているはずです。

　では、その感覚の先に生まれるものとはなんでしょうか？　それは「特別な数に会えた」という小さな喜びです。「受付番号がキリのいい数だった」「買い物したら777円だった」「車のナンバーが自分の誕生日だった」といった形で訪れる些細な喜びが、素数大富豪で遊び、素数との思い出を増やすことで、さらに増えていくのです。素数大富豪で遊んで素数と出会うだけで、これまで当たり前に目にしていた数たちが改めてキラキラと輝き出すのです。

　だから私は、素数をよく知らない人にこそ、素数大富豪で遊んでみてもらいたいと思っています。最初にも言いましたが、必ずしも万人が楽しめるかどうかはわかりません。しかし、素数と出会うことによって、これまでの人生で知ることのなかった喜びに出会うことができるかもしれません。逆に、素数と出会ったからといって損をしたり、とって食われることはないはずです。それなら、一度、出会ってみてから考えませんか？

　ここに書いたのは、私個人の経験と考えです。しかしここまで根気強く読んでいただいたということは、あなたも素数大富豪に興味を持っているか、あるいは既に素数大富豪に魅入られている方であることでしょう。

　本協会は、素数大富豪をやってみたい、もしくは素数大富豪を広めたいとお考えの方の一助になるべく活動しています。ルール解説やイベント支援など、もしお力になれそうなことがあればお気軽にご連絡ください。

会　　長　　小　林　まどか　　　

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